仮想通貨の代名詞ともいえる存在のビットコイン。
開始当初から大幅に価格が上昇し、「大儲けした人がいる」というニュースがある一方、2014年にマウントゴックスという大手取引所が破たんし、「巨額の損失を出した人がいる」というニュースもありました。
このように「ビットコインは魅力的だけれども、同時にリスクも高そう」と利用を躊躇している方もいらっしゃることでしょう。
このページでは、そのような人のために、ビットコインの概要と、稼ぐ方法とその秘訣、リスクと注意点についてご説明いたします。
目次
・ビットコインとは?特徴とメリット・デメリット
・ビットコインで稼ぐ方法
・ビットコイン投資で儲ける仕組み
・ビットコインの買い方と売り方
・【ビットコインの相場】価格変動の要因と推移
・ビットコイン投資の成功と失敗を分けるポイント
・ビットコイン投資で利益が出た場合の税金について
・まとめ
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ビットコインとは、インターネット上で発行、取引される仮想通貨(暗号通貨)の1つです。
中本哲史(ナカモトサトシ)という人物が開発したとされ、2009年1月に第1バージョンのビットコインソフトウェアがリリース。運用が開始されました。
ちなみに中本哲史(ナカモトサトシ)の存在は未だに確認出来ず、名前は日本人ですが実際は日本人ではないとも言われています。
仮想通貨は現在、約750種類も存在しますが、市場シェアの約90%がビットコインと圧倒的な流通量を誇っています。
ビットコインは欧米や中国、東南アジアなどを中心に多くの国々で使われており、次のような利用方法があります。
・買い物の代金などをビットコインで支払う(決済)
・他の誰かにビットコインを送る(送金)
・少額の寄付や投資に使う(クラウドファンディング)
・ビットコインの売買でリターンを得る(投資)
この中で実際に最も多いのは、投資対象としての利用です。投資の詳細については追ってご説明いたします。
ビットコインを購入するには、仮想通貨の取引所や販売所に口座を開設する必要があります。
口座を開設して、ビットコインを買うと、口座にある「ウォレット」にビットコインのデータが入ります。
「ウォレット」は、ビットコインを出し入れして管理する「お財布」のようなものと考えてください。
買い増せばウォレットに追加されますし、売却したり、どこかへ送金したりすると、ウォレットからビットコインが出ていきます。
ビットコインを発行しているのは、ビットコインのプログラムです。
2017年4月時点は、10分毎に12.5BTC(BTCはビットコインの通貨単価)が発行されています。この発行量もプログラミングで決まっており、4年毎に半減していきます。
2016年4月までは10分毎に25BTCが発行されていました。
ちなみに発行された分のビットコインは採掘(マイニング)という方法で取得出来ます。採掘については追ってご説明します。
実はビットコインの発行量には上限があり、その発行上限は2100万BTCまでとなっています。
2017年時点では既に1200万BTCが発行済であり、2040年頃までに全てのビットコインが発行される見通しです。
このようにビットコインの発行量が制限されているのは、「インフレを防ぐ」という創始者である中本氏の思想が反映されています。
国の通貨の場合、国が借金をして身動きが出来なくなった時に、通貨の発行量をどんどん増やす政策をとるケースがあります。
この政策を続けていると、どこかのタイミングでその国の通貨の信用がなくなり、通貨の価値が下落してハイパーインフレが起こります。発行制限を設けているのは、このような事態を防ぐ目的があるのです。
ビットコイン最大のメリットであり、仮想通貨の中でも圧倒的に流通量が多い理由が、信用度の高さです。
実はビットコインには発行・管理する主体が存在しません。これが、他の通貨と異なる最大の特徴です。
ビットコインは対等の物同士が直接通信し合う「P2P型ネットワーク」で管理されています。下の「クライアントサーバー型ネットワーク」の図と比較するとおわかり頂けることでしょう。
このシステムの構築には、「ブロックチェーン」という技術がベースになっています。
図の「クライアントサーバー型ネットワーク」の場合、中央サーバーに侵入し、情報を書き換えられるといったようなリスクが存在します。銀行などはこの仕組みであり、堅固なセキュリティを維持するために巨額の資金を投下しているというわけです。
一方ブロックチェーンの場合は、発想自体が全く異なっています。
「分散型台帳技術」と呼ばれるのですが、顧客の台帳を、ネットワークに繋がっている不特定多数のコンピューターに分散させ、共有するという方法を取っています。
イメージとしては、ビットコインの売買履歴が記録された通帳を、何百万人という人が保有している状態です。
よって、仮に利用者の一人が自分のデータを改善したとしても、他の人の通帳と照合すれば簡単に見破られてしまいます。
改善出来るとしたら、保有している何百万人もの通帳を書き換える必要があるわけで、これは現実的に不可能です。
このように信頼性を担保している仕組みが構築されているからこそ、多くの人が利用するに至ったわけなのです。
お伝えしたように、「ブロックチェーン」の技術では莫大な費用をかけて中央サーバーを保守する必要がありません。よって、ほとんどコストをかけずにシステムは運用されています。
そのため決済や送金時の手数料も無料か格安で行えるわけなのです。
また送金についても、インターネットを介して一瞬で相手に届けられます。その後承認して使えるようになるまで10分かかります。
土日祝日や夜間は送金出来ない銀行に比べて、365日24時間一瞬で送金出来る圧倒的なスピードがビットコインのメリットの一つです。
ウォレットには個人情報が全く掲載されていません。
他人にとって、ビットコインアドレスと個人情報アドレスを結びつける手段がないわけです。
よって、銀行やクレジットカードのような「利用顧客の個人情報が流出した」という事態に陥ることがありません。
日本経済新聞の記事によると、2016年9月時点で、日本で買い物や飲食の支払いとして利用できる店舗は約2,500店となっています。
この数値は昨年同期比で約4倍と急激に伸びてはいるのですが、まだまだ実際に利用しようとすると、使えるお店がほとんどないのが実態です。
しかしながら、今後に向けて期待が持てる要素が2つあります。
ひとつは2016年に国会で成立した「改正資金決済法」です。
この法律は、2017年6月までに施行されるのですが、「仮想通貨もその通貨同等の財産的価値を持つ」と定義した内容です。つまりはビットコインも「お金」と同等の存在であると国がお墨付きを与えたということなのです。
これにより施行後は銀行や証券会社でもビットコインを扱うことが十分に考えられ、広く一般層にも利用が広がるのではと予測されます。
もうひとつは2020年に開かれる東京オリンピックです。
海外ではビットコインの普及率は日本以上に高く、多くの外国人が集まるオリンピックの時までには、ビットコイン対応の店舗がもっと増えてくるのではないかと期待されています。
2014年に起きたビットコイン取引所「マウントゴックス」の破たんがこれに該当します。
この事件は、115億円相当のビットコインが消失したというもの。当時、マウントゴックスは世界の流通量の70%を扱っていたため、大きな影響を与えました。
最初、マウントゴックスの代表取締役であるカルプレス氏は、システムの脆弱性に基づく盗難と主張していましたが、最後は横領していたことが発覚し、逮捕されてしまいました。
このようにいかにビットコインのシステムが完璧であっても、それを取り扱う取引所にリスクが潜んでいるというわけです。
さらに述べると、個人情報の流出リスクがないと先述しましたが、取引所に口座開設する際に登録した個人情報が漏えいする可能性もあるわけです。
後ほど説明しますが、ビットコインの価格は取引を通じて変化します。そして、将来的にビットコインの価値が0になる可能性も0ではありません。
その要因としては、例えばビットコインの人気を超える新しいコインの登場。さらには2140年に発行上限に達した時に流通が鈍くなってしまうといったリスクです。
ビットコインを活用して稼ぐ方法としては3つあります。
ビットコインは2017年4月時点で、10分毎に12.5BTC発行されているとお伝えしましたが、この発行した分のビットコインを獲得するのが「採掘(マイニング)」という方法です。
新規に発行されたビットコインは、素因数分解のような計算問題が10分毎に出題され、一番最初に正解した人だけが受け取れる仕組みになっています。
そして問題を計算して、新規のビットコインを取得する行為を、採掘(マイニング)と呼んでいるのです
採掘するには、採掘ソフトを利用し、計算させれば誰でも参加が可能です。たとえばアマゾンでも採掘用のUSBが販売されていたりします。
しかしお伝えしたように早い者勝ちの競争なので、より高速で計算出来るコンピューターを保有していた人が有利になります。
最近はスーパーコンピューターを導入して採掘する企業も登場しており、一個人が家庭のパソコンで採掘出来るのはもはや不可能な状況となっています。
ビットコインの販売所で購入と売却を行い、その差額で利益を稼ぐ方法です。
例えば、2017年4月15日時点で1BTCは約130,000円になっています。この時点で10BTCを購入。
その後、150,000円まで上昇したタイミングで売却します。
この時の差額20,000円×10=200,000円が今回の売買で得た利益ということになります。
GMOコインなどの取引所を利用し、投資対象として儲ける方法です。
ビットコインは1BTCが13万円になっていますが、多くの取引所では、0.0001BTC程度(1BTC13万円から13円)から売買出来、数百円でも十分投資出来ます。
少なくとも数万円必要な株式投資などに比べ、始めやすくなっています。
「売買差益で稼ぐ」では販売所、「ビットコイン投資で稼ぐ」では取引所と記載しています。この違いを認識しておきましょう。
販売所は、ビットコインを買ったり、手持ちのビットコインを売って円に換えたりする場所です。
一方、取引所はビットコインを買いたい人と売りたい人が注文を出し、売買価格が一致した時に取引が成立する場所です。株式やFXなどの取引をイメージすると良いでしょう。
ここからは、より現実的な稼ぎ方である「ビットコイン投資」についてご説明していきます。
お伝えしたようにビットコインは投資対象として取引が可能です。
ビットコイン投資ができる取引所は国内にもたくさんあります。しかし最近は管理体制追いつかず、金融庁から改善命令 を受けたものも多い。
取引所選びは慎重に行いましょう。
そんな中私のオススメはGMOコイン。
東証一部上場企業であるGMOのグループ会社が運営。
セキュリティもしっかりしており、今のところ金融庁からのお咎めもありません。
やはり安全性を第一に選ぶべきなのです。
ビットコイン投資の特徴をいくつか紹介します。
ビットコインの価格の値動きは大きく、1日の価格変動率はドル/円の約10倍にもなります。
1週間で5%以上価格が動くことは珍しくなく、週によっては10%以上変動することもあります。
理論上、価格の変動が大きいほど大きなリターンを得るチャンスも多いです。但し、その分リスクが大きいということでもあるので注意しましょう。
株式投資やFXは市場が動くのは平日のみですが、ビットコインの場合24時間365日いつでもリアルタイムでトレードすることが可能です。
そのため、平日や日中は仕事で取引が出来ないサラリーマンやOLの方でも副業やサイドビジネスとしても最適です。
ビットコイン取引所では、売建てから入る事もでき、下げ相場においても利益を出せます。FXと同じ仕組みですね。
投資額の何倍かの投資成果を狙うやり方も可能です。
たとえば15倍で取引する場合、10万円の資金を投入すれば最大150万円分の取引が可能というわけです。
ただし効率的に収益性を高められる一方、リスクも同時に高まるので注意が必要です。
これらを確認いただいて、既に金融商品の投資を経験されている方は、「思ったより抵抗なく取引ができる」と感じられた方も多いのではないでしょうか?
世界レベルで見ても、ビットコイン投資に参加する人は増加傾向にあります。
とくに中国が世界最大の取引額になっています。
その背景のひとつに、人民元に対する信用性の低さがあります。資産を分散させ、国内情勢の影響を受けないビットコインを持っておきたいという思惑があるためです。
実際の売買方法についてある取引業者のの売買画面を使って説明します。
画面右上にある【1】は、ビットコインおよび現金の保有残高になります。「JPY」は預けている日本円の額で、このお金を利用してビットコインを購入します。
【2】に購入したいコイン数を設定します。【3】の「日本円の参考総額」は、設定したコイン数で購入した場合に消費される日本円の額が表示されます。
コイン数が確定した段階で、【4】の「コインを買う」、もしくは売りから入る場合は、「コインを売る」のボタンを押します。
最後に、次のように確認画面が出るので、【5】の「注文実行ボタン」を押して完了です。
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ビットコインの価格は、ビットコインの参加者が売買を通じて決めることになっています。
世界中にビットコインの交換所、取引所があります。
各国の利用者は、たとえば「ドルとビットコインを」「ユーロとビットコインを」「人民元とビットコインを」「日本円とビットコインを」交換しながら、それぞれで値段が形成されていきます。
よって各国によって微妙に価格が異なっているのです。中にはより安い国の取引所を選択して、購入する人もいます。
実際は為替の影響を大きく受け、円高になれば円・ビットコインの価格は下がり、円安になれば円・ビットコインの価格が上がる傾向にあります。
下記のチャートはビットコイン開始から2018年までの月次チャート(ドル建て)。とにかく変動が激しいですね。
いくつか価格が急変している場面があり、それぞれのポイントを解説します。
※Blockchainのチャートより
ユーロ圏のキプロス共和国で発生した金融危機、キプロスショックにより、ビットコインが評価されました。
12月5日に史上最高価格を記録。同日、中国政府が「金融機関によるビットコインの取り扱いの一切を禁止する」とを発表。価格が大きく下落しました。
マウントゴックスが破たん。ただしその影響は少なく、以後持ち直しています。
マウントゴックス破たん後の最大規模の取引所だったビットスタンプがハッキング被害を受けました。
欧州司法裁判所が「ビットコインはVAT(付加価値税, 消費税)の課税対象外」との判決を下しました。
4年に1度の発行量半減期。25BTCが12.5BTCになりました。
2017年前半の現時点では史上最高価格を記録したという大きな出来事がありました。
ビットコイン投資で儲けるために重視すべきポイントを挙げています。
ビットコインの価格は今後も上昇が続くと考えられます(100%そうだとは断言出来ませんが…)。
よって一番安全であろうと思われる投資方法は、少しづつ買い足しながらじっくりと上昇を待つという長期保有のスタンスです。
一方ボラティリティの高さから、短期で売買を繰り返し、デイトレーダーのように毎日利益を確定させる手法にも向いています。
ただし短期売買の場合は同時にリスクも高くなるので上級者向けといえるでしょう。
いずれにしろ、どちらのスタイルを選択するかにより、トレード手法が変わっていきますので、明確にしておくべきです。
これは全ての金融投資商品にいえることですが、価格変動の激しいビットコインは特に重要視しておきたいところです。
そのため一度にたくさんのポジションを持つのではなく、少しずつタイミングを分けるようにすると安心です。
また決済するタイミングも判断に迷うようなら、ポジションの半分を決済して、もう半分は残すという方法にするのも効果的です。
ビットコインの価格は取引所により少し異なります。
それは取引所によっても、買いたい人と売りたい人のバランスに差異があることに起因します。
この性質を利用して、複数の取引所に口座を開き、取引所による価格差で儲けるという裏ワザがあります。
このような、一時的な価格差(歪み)を利用して利益を得ようとする取引をアービトラージ(裁定取引)と呼びます。
具体的な方法としては、より安い所でビットコインを購入し、高く売れる取引所を探してその取引所に購入したビットコインを送金。そこで、ビットコインを売ります。
これはビットコインはほとんど手数料をかけずに送金が出来るという特徴を、活かした方法になります。
興味を持たれた方は、是非チャレンジして研究してみてください。
最後に気になる税金のお話です。
ビットコインの取引で得た利益は、日本の所得税法上の課税対象となっています。よって、雑所得の扱いとして確定申告を行う必要があります。
もちろん年末調整を行っており確定申告を行う必要のない給与所得者については、給与所得(+退職所得)以外の所得が20万円を下回る場合は、申告義務がありません。
ただしビットコインをはじめとする仮想通貨の税制は、まだまだ流動的です。
今後の動向については注意しておく必要があるでしょう。
インターネットが欠かせない社会において、仮想通貨の誕生は必然であったことでしょう。そして、仮想通貨が広まるのはこれからが本番であると感じます。
このような大局的な見立てからするとビットコインはますます普及することが容易に予想されます。
リスクを抑えながら少額ずつ購入し、長期保有するというのは改めて良い方法だと考えます。もちろん、今後も多少の変動は起こるでしょうが。
仮想通貨はまだまだ黎明期であり、早めに取り組んだ人勝ちという印象を受けるのです。
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