新しい投資商品として注目され、世界規模で市場が急成長を続けているソーシャルレンディング。
そして、国内におけるソーシャルレンディングの代表的なサービスといえるのが、クラウドクレジットです。
運営スタッフによると、クラウドクレジットにおける月間ユーザー登録者数は、実に前年比6〜7倍で推移しているとのこと。
投資家にとっては、新しくポートフォリオを組む投資商品として。また、投資初心者にとっては比較的とっつきやすい投資商品として、にわかに注目が集まっています。
先日、東京証券会館(茅場町)で開催されたセミナーに参加させて頂く機会があり、役員の方から直接貴重なお話を伺うことが出来ました。
クラウドクレジットの特徴や基本情報とあわせてご紹介いたします。
目次
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投資商品として近年注目が集まっている、ソーシャルレンディング。しかし、中にはその実態をまだ詳しくご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、まずは最初に簡単にソーシャルレンディングに関する概要説明をいたします。
ソーシャルレンディングを一言で述べると、「融資を受けたい企業・個人」と「投資を行いたい投資家」をオンラインでつなげるサービス。
両者の間にクラウドクレジットのような業者が入り、仲介を行います。
※クラウドクレジットHPより
投資家は各業者が提供しているファンドの中から、投資してみたい案件を選択。ローンに投資している形になり、満期になるまで配当が行われます。
満期になった時に投資額を上回った差額が、収益となります。
ソーシャルレンディングの実質的な平均利回りは5%を優に超え、高利回り。
通常事業者は銀行に貸し付けを行うわけですが、銀行の中抜きが出来るようになったのが、ソーシャルレンディングの功績であり、高利回りの要因になっています。
株、FXなどの投資が、ハイリスクハイリターンであることに対して、ソーシャルレンディングはミドルリスクミドルリターン。安定性も魅力の一つです。
※クラウドクレジットHPより
またインターネットを通じて、不特定多数の相手から資金拠出を募る取り組みとしてクラウドファンディングがありますが、ソーシャルレンディングは実はクラウドファンディングの一部。
「投資型クラウドファンディング」とも呼ばれています。
クラウドクレジットと聞いて、中には「そもそもソーシャルレイティングもよくわからないのに、クラウドクレジットなんて聞いたこともない。何だか怪しそう」と感じる方がいるかもしれません。
そこで最初に運営元である、クラウドクレジット株式会社の会社概要からみていきます。
社名 | クラウドクレジット株式会社 |
---|---|
事業内容 | 金融業(第二種金商品取引業者:関東財務局長(金商)第2809号) |
設立 | 2013年1月 |
代表取締役 | 杉山 智行 |
取引銀行 |
三井住友銀行 |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町一丁目平和ビル802 |
電話番号 | 03−6268−9210 |
顧問税理士 | 柳澤賢仁 |
株主 | 杉山 智行、伊藤忠商事株式会社、フェムトグロースキャピタル有限責任事業組合、有限責任事業組合フェムト・スタートアップ、マネックスベンチャーズ株式会社、株式会社GCIキャピタル |
加入協会 | 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 |
会社概要の中で注目すべきポイントが、株主欄。投資会社が並ぶ中、大手総合商社である伊藤忠商事が株主となっています。
伊藤忠商事が2015年3月に流したプレスリリースによると、株主として経営陣に次ぐ第2位。
事業の将来性を見込み、豊富な資金力を投資して、経営にも大きな影響力をもっていることがわかります。
実はソーシャルレイティング業者の中で総合商社から出資を受けているサービスは、クラウドクレジットのみ。
超一流企業が第2株主になっている安心感や信頼性を評価して、クラウドクレジットを選ぶ方も多く存在しています。
クラウドクレジットの特徴。そして、当サイト管理人からみたクラウドクレジットの弱い部分をご紹介いたします。
クラウドクレジットのメリットともいえる特徴を3つに絞り、ご説明いたします。
クラウドクレジットは、海外向け(特に発展途上国)の案件を積極的に取り扱っています。
現在国内のソーシャルレンディング業者は、日本国内の不動産市場向けのファンドを中心に提供。そのような中、海外志向を持つクラウドクレジットは際立つ存在です。
これには理由があり、創業者の杉山智行社長は、もともと海外の事業に大きなビジネスチャンスを感じていました。
そこで海外企業に投資を行える方法を模索いていた所、ソーシャルレンディングの存在を知り、起業にいたったという経緯があります。
ファンドの基本的なスキームは以下の通り。各国の事業パートナーと提携し、魅力的な投資機会を提供することを実現しています。
クラウドクレジットで一番気になる点が、「実際のところ、これまで儲けがちゃんと出ているのか」ということでしょう。
実績の詳細については後ほどご説明しますが、クラウドクレジットは毎月「期待リターンマップ」いう運用報告を開示しています。
現時点で最新(2017年7月末)のリターンマップは、以下の通りとなっています。
緑は期待通りの推移、黄色は期待通りではないものの少なくとも損失は出ていないレベル。
赤色は、最終損益がマイナスになる可能性があるファンドというのが見方です。
つまりは半数以上は期待通りの利益を出せているファンドということ。
これまでの実績であれば、分散投資をして幅広いファンドを購入することで、かなりの確率で収益が見込めるということになります。
クラウドクレジットでは、全てのファンドに1万円から投資することが出来ます。
実は、国内のソーシャルレンディング業者の中で1万円から投資が出来るのは、クラウドクレジットを含めて数社のみ。
つまりはソーシャルレンディング初心者に対しても利用しやすいサービスということがいえますね。
クラウドクレジットを利用してみて、デメリットと感じるポイントを2点ご紹介いたします。
ファンドには、「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」の2つの種類に分かれます。
たとえばAという国のファンドを購入して運用益が出たとします。そして、返済される時に日本円で換算されるわけですが、この時、投資当初より円高になっていると為替リスクが発生。
運用益を為替分でのマイナスが喰ってしまって、最終的に損失が出てしまう可能性もあるわけです。
そのような損失リスクを避ける商品が、「為替ヘッジあり」になります。
そうなると「為替ヘッジありの商品を選んだ方が良いのでは?」と考える方が多いと思いますが、為替ヘッジではヘッジ業者が入るため、その分手数料がかかり、「為替ヘッジなし」よりもやや利回りが下がってしまうのです。
一方円安が進行していれば、「為替ヘッジなし」でファンドを購入していると返済時に、為替差益ももらえることができます。
海外ファンドに投資するという性質上仕方がないことですが、ファンド選びの際に迷うポイントになります。
クラウドクレジット利用者の口コミからも散見されれますが、他社サービスに比べて少し使いづらいかなと感じます。
とくに運用報告の「満期時運用レポート」は見にくいですねえ…。
ただしクラウドクレジットの運営スタッフによると、会社は拡大期に入っており、サイト全体のデザイン・システム改修に入っているとのこと。
今後の進化に期待しましょう。
クラウドクレジットの基本的なスペックをまとめています。検討時の参考にしてみてください。
サービス開始日 | 2013年6月1日 |
---|---|
成立ファンド額 | 20億円(2017年3月8日時点) |
成立ファンド総数 | 130本以上 |
入金手数料 | 投資家負担 |
出金手数料 | 月1回までは無料。2回目以降は756円(税込) |
運用手数料 | ファンド毎に異なる |
契約解除手数料 | 当初出資額の5.4%(税込) |
期待利回り | 約5%〜約14% |
分配金の配分方法 |
・満期一括タイプ |
執行役員で広報・マーケティング部長の森川晃次さんに、お話をお伺いさせて頂くことが出来ました。
特徴やファンドの選び方などに関して、質問しています。
まず目新しい投資商品である、ソーシャルレンディングを扱っているという点。そしてその中でもクラウドクレジットは、途上国に投資ができるという点が特徴です。
これから発展していく国や事業に対して、お手伝いをしていく社会性のある投資を行えます。
またクラウドクレジットはローンに対する投資です。
そのため、急激な景気変動が起きたとしても、定期的に一定額の返済が行われていきます。
株やFXなどとは異なり、突発的な経済情勢の変化に強いという側面がありますね。
利用者の内訳としては、30〜40代の働き盛り世代が約7割を占めます。そして、年収は300〜700万円で約7割を占めます。
男女比は正確な計測をしていませんが、7対3もしくは8対2で男性が多いですね。
また今年に入り入会者が急増しています。
これまでは全体の15%が投資初心者でしたが、今は20%まで広がっています。
投資経験者が新しいポートフォリオ先として選んでいる一方、比較的リスクが低く1万円から投資できることから、初心者にも受け入れられている感触があります。
一番はリスク分散を考えて、いろいろなファンドに細かく投資を行っていくことです。投資先の一つに他社のサービスを利用しても良いでしょう。
各ファンドには様々なリスクが存在します。カントリーリスク、為替リスク、そして運営会社のリスク。よって、分散投資を心掛けていきましょう。
また、各ファンドにはそれぞれ保全策が設定されており、投資額のリターンがゼロになるということはありません。
各ファンドの商品ページに保全策が書かれているので、こちらも選ぶ際の参考にしましょう。
クラウドクレジットでは、チャットやメール、電話などで相談が出来ます。是非、活用してみてください。
お伝えしたように今年に入り、クラウドクレジットの入会者が急増しています。
よって当社も事業拡大に伴い社員を増やしているのですが、特にコンプライアンスの強化に重点を置き、人材を集めています。
利用者が安心して利用できることを最重視し、よりよいサービス提供を行っていきますので、期待していてください。
クラウドクレジットの運用報告には、「満期時運用レポート」というコンテンツがあり、運用が完了したファンドの最終成績を確認することが出来ます。
2017年8月27日時点において掲載されている「満期時運用レポート」を、全て一覧にしてみましたのでご参照ください。
※赤字は、募集時期待利回りを下回ったファンド
ファンド名 | 募集時期待利回り | 実現利回り | 備考 |
---|---|---|---|
カメルーン中小企業支援プロジェクト1号 |
12.3% | −1.0% | 円高要因 |
カメルーン中小企業支援プロジェクト3号 |
13.2% | 28.3% | 円安要因 |
カメルーン中小企業支援プロジェクト4号 |
13.1% | 25.0% | 円安要因 |
カメルーン中小企業支援プロジェクト5号 |
13.0% | 22.0% | 円安要因 |
カメルーン中小企業支援プロジェクト6号 |
13.5% | 24.4% | 円安要因 |
【為替ヘッジあり】カメルーン中小企業支援プロジェクト6号 |
12.5% | 12.7% | 為替予約コスト減 |
マイクロローン事業者ファンド1号 |
8.0% | 12.7% | 円安要因 |
マイクロローン事業者ファンド2号 |
8.7% | 16.0% | 円安要因 |
東欧金融事業者支援ファンド1号 |
未記載 | −数%程度 | 円高要因 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド1号 |
9.0% | 10.0% | − |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド2号 |
9.1% | 9.3% | − |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド3号 |
9.4% | 9.5% | − |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド4号 |
10.0% | 9.5% | − |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド5号 |
8.7% | 9.2% | 為替予約コスト減 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド6号 |
9.6% | 9.3% | 為替予約コスト増 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド7号 |
9.6% | 9.9% | 為替予約コスト減 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド8号 |
9.6% | 9.4% | 為替予約コスト増 |
東欧金融事業者支援ファンド3号 |
10.9% | 29.1% | 円安要因 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド9号 |
9.8% | 9.6% | 為替予約コスト増 |
東欧金融事業者支援ファンド4号 |
10.8% | 18.8% | 円安要因 |
東欧金融事業者支援ファンド5号 |
10.9% | 22.8% | 円安要因 |
東欧金融事業者支援ファンド6号 |
10.7% | 24.7% | 円安要因 |
東欧金融事業者支援ファンド7号 |
10.5% | 24.7% | 円安要因 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド10号 |
9.6% | 9.9% | 為替予約コスト減 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド11号 |
9.3% | 9.7% | 為替予約コスト減 |
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド12号 |
9.2% | 9.3% | 為替予約コスト減 |
ペルー・小口債務者支援プロジェクト1号 |
10.9% | 11.2% | 税制変更 |
ペルー・小口債務者支援プロジェクト13号 |
10.0% | 11.8% |
金利上昇 |
ご覧いただくとおわかりになるかと思いますが、期待利回りを下回ったのは少数。さらに、損失が出た案件はわずか2件と非常に優秀です。
現時点において、上々の成績を収めているといえます。
クラウドクレジットの利用者が急増している理由。それは今まで安定した成績を収め、十分なミドルリターンを得ている点にあるといえます。
またソーシャルレンディング業者の中で唯一総合商社が主要株主になっていることも大きいです。
森川さんにインタビューをした際は、ソーシャルレンディングおよびクラウドクレジットの成長性を十分に感じ取ることが出来ました。
もちろん投資商品ですから、元本割れリスクは必ず存在します。
その意味において、森川さんが述べていたように、あらゆるリスクを想定して分散投資を行う事を心掛けましょう。
株式投資やFXのように、一度に大きな損失を出すことがない点が、ソーシャルレンディングの良さでもあります。
リスクに不安を感じる投資初心者の方にとっても、比較的安心して取り組めることでしょう。
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