海外不動産投資の醍醐味は、不動産価格の大幅な上昇が見込める点です。
既に成熟している国内不動産市場では物件の値上がりによる売却益(キャピタルゲイン)を狙うのは難しく、家賃収入(インカムゲイン)がメインです。
一方、新興国を中心とした海外不動産投資では、キャピタルゲインを狙える余地がまだ十分にあります。成長が見込める投資物件を、手ごろな値段で購入出来るのも魅力の一つでしょう。
もちろん、国内不動産投資にはないリスクも存在します。
手間やコストがかかり情報量が少なく、邦人投資家の中には詐欺に会う方もいます。言葉やビジネス習慣の壁はやはり大きいです。
また、テロやクーデター、突発的な金融危機といったカントリーリスクも潜んでいます。
ハイリターンであると同時にリスクも存在し、難易度は高め。海外不動産で利益を出すには、徹底した事前調査や勉強が必要になります。
ここでは、海外不動産投資で成功するために役立つ情報をお届けいたします。
目次
※ページ内の該当箇所にジャンプします。
・海外不動産投資のメリットとデメリット
・海外不動産投資の国別傾向
・海外不動産投資成功のための3つのポイント
・失敗事例から危険性を知る
・ノンリコースローンについて
・海外不動産投資における税金・節税について
・海外不動産投資の始め方
・まとめ
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まずは、海外不動産投資のメリットとデメリットについて整理してみましょう。
2015年の日本の実質GDP成長率は、0.54%。
これに対し、ミャンマー(7.03%)、ベトナム(6.68%)、タイ(2.82%)など東南アジアを中心に、高い成長率を遂げている国々があります。
これらの国の不動産に投資することで、国内不動産以上の価格の値上がりが見込め、売却益で利益を出せる可能性があります。
海外では、一般的にノンリコースローンと呼ばれる形式でローンを組む場合が多いです。
ノンリコースローンの詳細は後述しますが、返済不能になった場合、担保している不動産を手放すことで、返済が完了する仕組み。
日本の一般的な不動産ローン(リコースローン)のように、残債を全額返済するという義務がありません。
そのため、「不動産もなくなり、借金だけが残った」という最悪の事態を回避することが出来ます。
発展途上国の中には日本の物件相場の数分の1の価格帯で購入できる物件がまだまだ多く存在します。
例えば、タイのコンドミニアム(日本における分譲マンション)は200万円から買える物件があります。
購入後、物件の状態や立地が良ければ、購入金額の2〜3割程度の値上がりが見込めます。
そのため、値段が上がるまでは家賃収入を得て、その後売却益でも稼ぐというようなやり方が可能です。
各国で不動産投資により利益が出た場合、それぞれの税法に基づき税金を支払うことになります。
そして、税率が高い日本に比べ、税金の支払いが安く済むケースが多いのです。
例えば、アメリカで築年数の古い物件を購入すると、課税所得を減らせる効果があるといった具合です。
日本在住の日本人が個人で海外不動産投資を行う場合、海外不動産専門の会社に、購入から管理までを依頼することになります。
その場合、海外不動産専門の会社もまた、現地の不動産会社に依頼をすることになるため、余計なコスト、手数料が発生することになります。
カントリーリスクにより、海外で所有している不動産価値が急落するリスクがあります。
具体的なリスクとしては、次の3つのタイプがあります。
・政治経済、社会リスク
・地震などの自然災害リスク
・戦争などの国際関係リスク
カントリーリスクは様々な機関が指標を公表していますが、日本に比べ、他のアジア諸国の多くは、リスクが高いと評価されるのが一般的です。
例えば、2014年にタイの軍事クーデターが起こりましたが、政権交代により、外国人向けの投資ルールが変わるということもあり得るわけです。
※2017年2月3日時点。OECDカントリーリスク専門家会合より
対象国 | |
---|---|
A | シンガポール 日本 |
B | 大韓民国 台湾 香港 |
C | 中華人民共和国 マレーシア ブルネイ マカオ サウジアラビア クウェート アラブ首長国連邦 |
D | タイ フィリピン インドネシア インド カタール オマーン イスラエル |
E | バーレーン トルコ |
F | べトナム バングラデシュ ヨルダン アゼルバイジャン キプロス |
G | モンゴル カンボジア スリランカ モルディブ 東ティモール ネパール ブータン イラン アルメニア ウズベキスタン カザフスタン トルクメニスタン ジョージア |
H | 北朝鮮 ラオス ミャンマー パキスタン アフガニスタン イラク シリア レバノン イエメン キルギス タジキスタン 西岸・ガザ(パレスチナ自治区) |
こちらはメリットにもデメリットにもなりえます。
海外不動産で収益が出ていても、為替変動により利益が減る場合があります。
円安になれば利益は膨らみ、円高になれば利益は減少します。
これらのメリット・デメリットを俯瞰して眺めてみると、「ハイリスク・ハイリターン」の性質を持つ投資手法であることがわかります。
一口に「海外不動産投資」といっても、投資を行う国ごとに傾向は大きく異なっていきます。ここでは、投資対象候補各国の不動産事情についてご説明していきます。
過去40年以上に渡り、年平均約4%の安定した上昇を続けているアメリカの住宅価格。
その背景には、移民の流入や自然増により、年間250万人〜300万人程度増え続けている人口増加があります。
また、日本の不動産物件は購入した翌日から価値が下がり始めるのに対し、アメリカの場合は年々価値が上がっていくのが常識。
価格上昇が緩やかなため、キャピタルゲイン(売却益)よりは、インカムゲイン(賃料収入)で積み上げていく方が良いでしょう。
空き室リスクが東京より低いという点も利点の一つです。
カナダでは、外国人が不動産を保有することに対し、特別な制限はありません。
カナダの不動産価格は、人口の着実な増加や安定した金融システムを背景に、年平均で数%上昇する堅調な推移をみせています。
そのため、アメリカと同様にインカムゲインを目的とした投資に適しています。
また、賃貸に出した場合の契約期間は1年間が多く、契約更新のタイミングで賃料を値上げするのが常識です。
カナダの中では、一番温暖な気候を持つ風光明美な都市であるバンクーバーの不動産価値が最も高くなっています。
近年、イギリスで注目されているのが、イギリス学生寮への投資です。
その背景には、アメリカに次ぐ世界シェア2位の留学生数であり、イギリスの大学に通う留学生が増えている現状があります。
そのため、学生寮が現在足りていない状況になっており、ニーズの高まりから、投資熱が出ていています。
近年、オーストラリアの不動産価格は高騰しています。
その要因としては、移民政策により人口増加が続いている点、住宅が不足している点、移民した中国人が高値で物件を購入している点などが挙げられます。
一方、外国人がオーストラリアの不動産を購入する場合、様々な規制が設けられます。もちろん日本人も対象です。
これは、外国人が不動産価格を吊り上げることで、オーストラリアの人が物件を購入出来なくなることを防ぐためです。
現在のタイミングで購入すると、高値掴みのリスクも懸念されます。
ニュージーランドにおいて不動産投資を行う場合、最大の都市であるオークランドがメインになります。
ニュージーランドでは移民政策により毎年人口が増加しており、それに伴い不動産取引も活発です。
また、政府が積極的なインフレ政策を行っていることもあり、不動産価格は2年連続8%以上の上昇をみせています。
不動産価格が長年下がらないのも特徴の一つ。湿度が高くなく、シロアリなどもいないため、物件が痛まないのです。
税金が安い点もメリットであり、ニュージーランドではキャピタルゲイン課税(譲渡税)がありません。
世界有数のリゾート地として人気が高いハワイ。世界中の富裕層から別荘としての需要も高いです。
不動産価値は過去30年に渡り、年平均4〜5%の緩やかな上昇が続いており、不動産投資として有望です。中でもワイキキやカカアコといったエリアが特に人気です。
税金面での優遇もあり、「土地・建物の比率」「減価償却年数」の2点において高い節税効果が期待できます。
ハワイでの不動産投資でおすすめしたいのが、「ホテルレジデンス」という形態の物件。
ラグジュアリーホテルの1室を購入してオーナーとなり、ホテルルームとして貸し出して賃料を得るのです。
そして、ハワイで過ごした時はこの部屋をセカンドハウスとして使用します。
自己使用・資産価値の向上・定期的なリターンがまとめて追及出来る唯一の投資スタイルとなっています。
東南アジアの中でも特に経済成長率が高いフィリピン。今後の経済予測見通しも明るい見方がほとんどです。
また、総人口は2014年に1億人を突破。出生率3.13(2014年)という高さで、2024年頃には日本の人口を超えるとされています。
このような状況下のため、不動産価格も上昇が続いています。
それでも不動産価格の相場は東京都心の5分の1から4分の1程度。現時点であれば手ごろな価格で優良物件を購入出来るチャンスなのです。
但し、フィリピンでは外国人は土地の購入が出来ないため、投資出来る対象がコンドミニアムのみになります。
主な投資対象エリアは、マカティ、ボニファシオ・グローバルシティ、オルティガス、そして日本人にも人気のセブなどが挙げられます。
元々外国人がインドネシアの不動産を所有するには様々な制限がかけられていました。
しかし、2015年頃から規制緩和により、不動産の建設権・使用権にて不動産の所有が認められるようになりました。
これにより、インドネシアの不動産投資に人気が出てきています。
現時点で総合的な地価が他のアジア地域よりも安く、毎年500万人程の新生児が生まれ人口も伸びています。
ジャカルタやバリ島などの物件を所有することで将来的なキャピタルゲインが期待されます。
2050年に人口が17億人に到達し、世界一の人口になるとみられているインド。
2016年の経済成長率予測は7.1%となっていて、アジアの中でも特に高い成長を遂げている国です。
既に地価は上昇していて、特にムンバイ・デリー・コルカタ・バンガロール・チェンナイの5大都市は高騰気味。
インドでは、外国人個人では土地が所有出来ず、現地法人を作る必要が出てきます。
かっては、戦争や内紛の影響で貧困国だったカンボジアも最近は安定化し、高い成長率を誇るようになりました。
また、国民年齢平均が23歳と非常に若く、出生率が2.89(2012年)と高水準にあり、2045年までは人口が増え続けることが予想されています。
今後、不動産価値が上昇し続ける余地は十分にあるというわけです。
外国人の不動産投資に対する規制があまりないのも特徴。
コンドミニアムの2階以上であれば外国人が購入するのも可能で、海外への送金も自由。
キャピタルゲインで得た収益を他国に送金することも出来ます。
海外不動産投資を行える環境が整っているエリアです。
カントリーリスクにおいて、日本と同等のAランクに評価されることが多いシンガポール。
抜群の治安の良さと安定性で、世界中の富裕層が集まる近代都市国家です。
そのため、現在は不動産価格が高騰。東京都心より高額な物件も多く存在します。
非居住者の外国人はコンドミニアムやアパートメントの物件を購入することが出来ます。
但し税金がネックで、印紙税だけでも購入額の18%を支払う必要があります。
このように、税金次第で損失を出してしまうリスクがあるので、慎重な検討が求められます。
親日国であるタイは、在留邦人数も東南アジアの中では最多。日本に馴染みの深い国です。
1人あたりの名目GDPは2000年からの10年間で3倍に増加。富裕層の数も2〜3倍となっています。
これに伴い、バンコク、シラチャといった都市部の不動産価格は軒並み上昇しています。
また、固定資産税や相続税がなく、税制の面も魅力的です。
注意したいのが、現地の不動産業者に騙されないようにすること。タイの不動産業者は宅建のような資格がなく、質の悪い物件ばかり案内することも。
購入後、全く売れずに泣き寝入りする日本人も多いそうです。
現地に入る前にしっかりと下調べをしておくべきです。
「東南アジアの優良国」として、20年間にわたり平均成長率6%を続けてきました。
国民の年齢中央値が約27.4才と若く、今後も安定した成長が見込まれています。
不動産物件の特徴として、周辺国に比べ安い価格帯で物件を購入出来る点が挙げられます。
これは、マレーシアが自然災害を受けにくいエリアで建設コストが抑えられるためで、東京の約5分の1の相場となっています。
将来的にキャピタルゲインも狙える市場となっています。
2016年に軍事政権が終了し、「アジア最後のフロンティア」として世界中から注目を集めているミャンマー。
急激に進む民主化の中、ミャンマーの不動産価格は急上昇しています。
今までミャンマーでは外国人が不動産を所有することは認められていませんでした。
しかし、2016年1月にコンドミニアム法が成立。これにより一部解禁となっています。
外国送金規制が厳しかったりとまだまだ課題は多いのですが、こらからの動向が気になるところです。
中国は共産主義国家のため、私有が認められていません。その代替として「使用権」が存在します。
使用期間はおよそ70年で、経過後はお金を支払い期間を延長するか、建物を取り壊します。
一時期は「不動産バブル」と称し、不動産価格の上昇が続いていました。
しかし、カントリーリスクがあり、政府による経済政策で急変することも多々あります。
また、「中国不動産バブルがそろそろ崩壊するのでは」といった懸念も最近では聞かれるようになっています。
高いリターンが見込まれる反面、ビジネス習慣や税制の違いからリスクも含まれる海外不動産投資。
海外不動産投資で収益を上げるために重要な3つのポイントをまとめています。
信頼できる人から紹介された物件を購入するのがカギです。
その見極めとして、物件を購入した人も実際に購入しているのかを確認すると良いでしょう。
特に現地の不動産会社の場合、マージン欲しさに質の悪い物件を売りつけようとするケースがあります。日本人はカモにされやすく、あの手この手で騙そうとしてきます。
さらには紹介者が日本人だから安心できるというわけでもありません。
購入後、紹介してくれた日本人と急に連絡が取れなくなったというケースも少なくないのです。
簡単ではありませんが、薦める人物が現地に精通した不動産の本当のプロなのか、確証を持てるまでは安易に購入しないことです。
プレビルド物件とは、これから建築される、もしくは建築途中で完成する前の物件のこと。
このようなプレビルド物件は、支払いに関するメリットがあります。
例えば最初に物件価格の30%を頭金として入れ、残りについては完成後に支払います。つまりは、ディベロッパーが物件価格の70%を融資してくれることと同じことです。
また、中には毎月分割で支払うことが出来る物件もあり、預金がない方でも投資が出来てしまいます。
この仕組みを応用した投資法もあります。
例えば完成前に3,000万円で購入して30%の900万円をお支払い。2年後の物件完成時に不動産価格が20%上昇して3,600万円になっていれば、その価格で売却を行います。
つまりは、900万円を担保にして600万円の利益を得たことになるのです。
現時点で投資できるほどのお金がないという方は、プレビルド物件の購入を検討してみてください。
プロの投資家は出口を考えて投資を行います。成り行きに任せることなく、いくつかのパターンを予測してそれぞれシミュレーションを行うようにしましょう。
海外不動産で利益を膨らませていく賢いやり方は、計画的に売却し、優良な不動産に組み替えていくことです。
そのために売却時期をしっかりと見極めることも重要です。
不動産投資は他の金融系投資に比べ、勉強の成果が収益に反映されやすい性質があります。
株式投資やFXはどんなに勉強しても不測の景気変動に巻き込まれるリスクがあります。
一方、不動産投資の場合、勉強を重ねて優良物件の見極めが出来れば、景気に左右されずに収益を立てることも可能です。
知識を得れば得るほど、物件探しから物件管理まで、質を高めていくことが出来るのです。
そのためにはセミナーや教材から積極的に学んでいくようにしましょう。
・海外投資のホンネ徹底公開セミナー(動画)
海外投資のパイオニア的存在である海外法人企業、グローバルインベストアカデミーが主催。海外投資業界の実情を話し、海外不動産投資の成果の実態を紹介しています。
嘘を見抜く方法や正しい情報の入手方法、効果的な学習方法など実践的な内容です。
動画以外にも全国主要都市でセミナーを実施しています。
・アカデミーシリーズDVD「海外不動産と税金」
お伝えしたように、海外不動産投資においては、税金が収益に大きく影響します。そのため、税金に関する知識は必須です。
このDVDでは、国際税理士が海外不動産投資関連の税金に関して知っておくべき知識を伝えています。
節税方法や二重課税の回避方法など知ると知らないのとでは結果は全く違うものになるでしょう。
・ゼロから始める!日本人のための海外不動産投資スクール
全くの初心者であるならば、この教材がおすすめ。2人の著名海外不動産投資コンサルタントが経験した20年分のノウハウを凝縮し、4日間で学ぶことが出来ます。
1.世界を読む
2.情報力、数字力をつける
3.資産をつくる
4.利益を生み出す
という4つのステップで、無理なく海外不動産投資で利益を出すためのメソッドをマスターしていきます。
不動産の購入はけっして安い買い物ではありません。そのため一度の失敗が致命傷になる可能性だってあるのです。
ここでは海外不動産投資における失敗のパターンを紹介いたします。失敗事例から学び、リスク回避を心掛けていきましょう。
現地の不動産会社から「このストリートは安全」といわれ購入。
しかし、入居者が滞納し、立ち退き時には部屋を荒らされ、巨額のリフォーム費が発生。
利回りが大きく低下してしまった。
賃料収入目当てに中古物件を購入。
しかしその後、販売に関与した日本人グループが行方不明に。以後、1年半以上も家賃を受け取れていない状況が続いている。
日本人だからと安易に信用してしまったのが、失敗の原因。
賃料収入を目的に、コンドミニアムを3室購入。
しかしながら、なかなか入居者が決まらず、決まっても半年契約や1年契約と期間が短かった。
決まらない部屋は民泊用に活用するなど対策を打つが、結局想定利回りを大きく下回ってしまった。
物件価格が周囲より高額で、その分賃料設定も高くしたが、その家賃が現地の人の生活水準にすれば高すぎた。
如何でしょうか?
海外不動産の物件選びには、様々な視点でチェックすることが大切です。
また、現地の人だから信頼出来るというわけではないので、要注意ですね。
不動産ローンの仕組みには、「リコースローン」と「ノンリコースローン」の2つの種類があります。それぞれの説明をいたしましょう。
まず、日本の不動産ローンは「リコースローン」という仕組みが主流です。
「リコースローン」とは、ローン返済が不可能になった段階で、担保となる物件を売却してもまだ返済が残っている場合、残債分も返済する義務があるという仕組み。
そのため、銀行からお金を借りる際は第三者にも保証人になってもらう必要が発生します。
「リコースローン」は、銀行がお金を貸す時は不動産物件だけではなく、「借りる人の信用に対してお金を貸している」ことをベースにしているためです。
しかしながら、海外では「ノンリコースローン」という方式が採用されている国が一般的です。
「ノンリコースローン」では、ローン返済が不可能になった場合、物件の売却だけで返済が完了することになります。それで返済額が不足していても支払う必要はないのです。
物件が担保になり、自分が保証人になるということはありません。
海外不動産投資でローンを組む場合、たいていはその国の「ノンリコースローン」で組むことになります。この方法だとリスクが限定的になり、物件を手放すだけで済むのです。
これは国内不動産投資にはない大きなメリットです。
その分、通常のローンよりやや高い金利が組まれているという側面もありますが、リスクが軽減されるというのは大きなメリットとなっています。
海外不動産投資に取り組むには、税金に関する知識が必須です。ここでは最低限知っておいて頂きたい知識をご紹介いたします。
日本に住んでいて、海外不動産で利益が発生した場合、その所得に対して国内の所得税・住民税が課されます。
そうなると不動産を所有している国にも税金を支払い、「二重課税」となるのですが、租税条約を結んでいる国に対しては、「外国税額控除」により、国内課税の範囲に収められます。
具体的には、現地での納税額が国内より少なければ不足分を納付、多ければ過払い額が還付されます。
アメリカ カナダ オーストラリア シンガポール マレーシア タイ フィリピン ベトナム インド 中国 香港 台湾 イギリス フランス ドイツ スイスなど
海外の不動産に、日本の不動産取得税や固定資産税はかかりません。
但し、所有している国に同様の制度があれば、支払う必要があります。
賃料所得に対しては、所得税と住民税。売却益に対しては、譲渡の所得税がかかります。
譲渡の所得税とは、他の所得と合算しない申告分離課税。
長期譲渡(所有期間が5年を超える場合)の場合の税率は20.315%、短期譲渡(5年以内)の場合の税率は39.63%となっています。
アメリカにおける不動産投資の税金については次の通りとなります。
非在住者の賃貸所得には2つの方式が適用され、購入時にどちらかを選択します。
・ネット・レント課税方式:賃貸所得(賃貸収入-経費)×累進税率
・源泉徴収課税方式:賃貸収入×30%
源泉徴収課税方式の場合、確定申告の手間を省けます。一方、ネット・レント課税方式の場合は経費を控除出来るので、税額を抑えられます。
所有者の属性により税額が異なるため、事前の確認が必要になります。
アメリカ非居住者は不動産売却額が源泉徴収されます。この場合の税率は連邦税10%+州税となります。
相続税の手続きについては、大陸法系と英米法系で方法が異なります。
日本やドイツなどの大陸法系。
相続が発生した時点で相続財産は相続人に包括的に継承されます。
アメリカ、イギリス、シンガポール、フィリピンなどの英米法系。
プロベートと呼ばれる手続きで遺産は遺産管理人(もしくは遺言代理人)に帰属。
裁判所で債権と債務を清算後、残余財産があれば相続人へ分配します。
相続インの確定などプロベートの手続きは1〜2年かかり、弁護士費用がかさむこともあります。
「これから海外不動産投資に取り組みたい」という方に向け、その手順を記載いたします。
1.資料請求を行い、国、エリア、物件を絞り込む
2.物件ファイルを作成し、物件の比較・検討を行う
3.気になったポイントをまとめ業者に質問をする
4.海外不動産投資について集中的に学ぶ
5.自分の投資手法に合わせて、投資先の国を決める
6.投資対象国の経済、文化、習慣などを学ぶ
7.購入希望エリアを絞る
8.希望エリアの物件相場や生活水準などを知る
9.購入する物件を絞る
10.現地に向かい、購入候補の物件を見て比較検討する
11.候補物件購入後の収支計算、出口戦略を定める
12.購入業者を選別する
13.不動産物件を購入する
大切なのは、あらゆる観点から事前調査を行い、比較・検討をすること。
購入後、「こんなはずじゃなかった!」とならないように様々なリスクを想定してつぶしていきましょう。
海外不動産投資について調べると、損失を出している人が意外と多いということを知り驚きました。
成長分野である投資法なのになぜなのか?
一番多いのは不動産業者に質の悪い物件を紹介されたという点。
日本でビジネスをしていれば、お客さんを騙そうとする会社とはそうそう出会いませんが、海外であればそれが当たり前くらいに考えておいた方が良いでしょう。
日本の常識で投資を行おうとするのは危険というわけです。
それでもやはり海外不動産投資は魅力的な分野。大きな富を築いている人もまた多く存在します。
しっかりとした判断で出来るよう、勉強をすることが重要です。
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